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ケモッ娘変身譚その12-6

 カリンが興奮して何かを激写している。めえも珍しく興奮しているようだった。
「これ、触っても大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題無い」
 二人はどこかで聞いたことのあるようなセリフをやりとしているが、行動には移してはいない。
「あ、コノハ、見てみて!」
 めえが掛けて来たコノハに言った。
 コノハがめえの方に回り込むと――岩陰に一頭のイルカがストランディングしていた。
「キュィ、キュィ♪」
 イルカは可愛らしい声で鳴く。
「おおぉぉー! イルカやん! すごい! 初めて近くで見た!」
「おー、すごいやん、イルカ、イルカ」
 コノハもテンリも驚いた。イルカをこんな近くで見るのは初めてだった。しかし、ビーチに乗り上げていて、大丈夫なのだろうか?
「カリン、写真撮っているのもええけど、これって、海に帰してあげないとあかんのちゃう?」
 コノハは動物に詳しいカリンに聞いてみた。
「うーん、そうやね。このままだとマズイかもなぁ……でもイルカ……イルカTFしたい……融合したい……」
「……」
 カリンはイルカを自分のものにしようと狙っている模様。これは一刻も早くイルカを海に帰してあげないと。
「キュイ、キュイ♪」
 イルカはつぶらな瞳で鳴いてくる。しかし、誰もイルカが何を言いたいのかわからない。
「とにかく、イルカをもっと海の方へ持っていかないと……でも、私達でできるかなぁー」
「うーん……」
 コノハとテンリが言うと、カリンとめえがピクッと反応した。
「力仕事は任せなさい」
「任せなさい」
 カリンが言った後に、めえが続いて胸を張って言った。
 二人はそれぞれ違った反応で獣化を始める。めえは深呼吸してリラックスしながら獣化するのに対し、カリンはハァハァと息を荒げてやや苦しそうな表情で獣化する。
 めえが変身するのはキツネ系統というのはわかっているが、カリンは知らぬ間に近所の動物をいろいろ吸収しているようで、何になるのかはわからない。
「ハァ……あぅ……あぅぅぅ……ァガッ……ガルルル」
 カリンの水着のスリットから肉しっぽが生えてくる。ベストフィットな場所から生えてくるので、やはり、獣化を想定して開けていたのであろう。
「ああっ! やーん! しっぽが出せないよぉ!」
 一方、めえが着ているスク水は一般的なスク水で、スリットも開けていないので、おしりの方がもこもこ膨らんでいくのがわかる。これは下手をすると、しっぽが出来てくる過程でスク水を破きかねない。
「めえ! 水着破れるで!」
「う、うん……仕方ない。しっぽ出さないのは気持ち悪いけど、押さえたままでいくかぁ」
 もこもこしたお尻の部分の水着が収まって行く。しかし、体中から獣毛が生えてきているのは、水着の膨らみ具合でわかる。所々、スク水を貫通してちょろっと出ている獣毛がまた何とも言えない。
「ハーフトランスか。それなら力出せそうやね」
 コノハが変身しきった二人に向かって言った。
 カリンはホワイトライガーになっていた。
「それじゃあ、みんな、いくよー」
 めえが張り切っている。
「口のところは噛まれそうでちょっと怖いから……ヒレのところなら触ってもいいよね」
 カリンが尾鰭、コノハとテンリは胸鰭、めえが随時サポート役をすることになった。
「わぁ……」
 初めて触るイルカ。何だか濡れた長靴の触り心地と似ていた。ツルツル。
「せーので引っ張るでぇー、せーのッへっくしぁ!?」
 カリンが変に力を入れてくしゃみをした。
「キュイ? キュィ?」
 イルカが動揺したような鳴き声を出す。
「わぁ!」
 コノハが自分の方へやって来るイルカに驚いてすぐに逃げた。カリンは一人でイルカを横倒しにしたのだ。
 そのこと自体が既におかしいことだが、コノハはそのことよりも、カリンへの怒りの方が勝っていた。
「こら! カリン、気ぃ付けぇーや」
「ご、ごめん……マズルがムズムズして……」
 カリンは耳をペタンとさせて反省のポーズ。動物は耳を自由に動かせるから感情表現がわかりやすくていい。
「お、おぉ……この子は……♀かなぁ?」
 イルカの横倒しで腹側を見ることになったテンリが言う。
「ん? どれどれ……」
 テンリが言っていることが気になったカリンとコノハはテンリの方に向かった。
「これは……♀じゃない」
 コノハがイルカのアソコを見て言った。
「だよねー、付いてへんし」
 テンリがイルカのアソコを見て言った。
「いやいや、海獣類は中に閉まってあるから♂かも。うちも詳しくホンモノ見た事無いからわからへんけど」
カリンがイルカのアソコを見て言った。
「あり? この子、瞳が青いよ」
 めえがイルカの眼を見て言った。
「キュ……キュィィ/////」
 イルカが恥ずかしがっているような声を出した。いや、これは自分達が見ているからそう聞こえただけかもしれない……と、その時、イルカのアソコに異変が起きた。
「はわっ!」
「ふぉっ!」
「おー、♂かぁ」
 コノハとテンリはイルカの勃起に驚いたのに対し、カリンは意外にも冷静だった。
「で、出た! 出たよ!」
「これがイルカの……」
 イルカのアソコからブツが出て来た。
 テンリとコノハがキャピキャピ反応している一方で、めえはイルカをじぃーと見て、何かを考えている様子だった。くんくんとニオイも嗅いでいる。
「同じニオイな気がする……でも、イルカの子は知らない……」
 めえは一人呟いた。
「クルルルルルルゥ――――」
 めえが鳴いた。
「キュィ!?」
 コノハ達が突然どうしたのかと反応しているのと同じくして、イルカもビクッと体を震わせた。
「め、めえ、どうしたん?」
「うーん、この子、めえと同じ感じがする」
「え? 知り合い?」
「ううん、知らない子……」
 めえがそう感じたのなら同類なのだろうとコノハは感じた。確かに、このイルカの瞳は青い。こんなイルカはいないはずだ。
「オオゥ、ノー……」
 イルカは突然そんな言葉を発した。英語の様な発音だった。やはりヒトが化けていたのだ。
「ふえぇ!?」
 カリンが変な声を出した。
「こ、これは……リアル……」
 テンリは目を背けたい気持ちと気になる気持ちでせめぎ合っている。コノハが何だろうと思って、二人の方へ行くと、勃起したイルカのアソコが形を変えて、ヒトのブツに変化していた。赤黒い突き出たペニスがキノコの形に変化していく。割れ目が埋まっていき、二房のタマが股間から盛り上がって来る。男性器の変化をまじまじと見たのは初めてだった。カリンは急に赤面をし始め、コノハの陰に隠れようとする。
「ノー! ノー! ノォォォォー!」
 イルカがそんな言葉を発することに違和感を覚えた。しかし、体が徐々にヒトに変化していく。
「やっぱり……めえと一緒……」
 めえはイルカの男の子の変化を見守る。
 ヒトの男性器を股間に付けたイルカの姿は見るものに衝撃を与えることだろう。しかし、変化は続いて行く。頭の辺りから、金色の毛が生え始めた。産毛の様な毛はやがて、頭全体に生え、髪の毛になった。
 尾鰭がグイグイとアソコのある方に縮み初め、股間の両側にはぐにぃーと肉の塊が盛り上がる。これは……足が生えてきているのだ。イルカはヒトの足に当たる部分が完全に消失している。尾鰭はお尻の骨の延長で、ヒトの足に当たる部分では無い。だから、足が生えて来ているのだ。ネズミ色の肌が肌色に変わっていく。
「オオォゥッ、オゥッ……」
 突然、いきり立ったペニスから白い液体が飛んだ。イルカの子は変身の快感に耐えきれず、抜けてしまったのだ。
「はわわぁぁ……あかん、うち、らめぇぇ……」
 目の前で、恥ずかしい光景を見てしまったカリンは興奮と恥ずかしさがM☆A☆Xに達し、頭が蒸発して、その場に仰向けに倒れた。♂ケモノのアソコを見るのは人間のアソコを見るのは恥ずかしいらしい。どれだけうぶなのだと、コノハは思った。
「ちょ、ちょっと、カリン」
 ▼カリンは気絶した。
「もおー、世話が焼けるなぁー」
 コノハはカリンが寝たまま溺れないように、体を岸に移動させた。
「へぇ……」
テンリはイルカの子の変身に目が釘付けになっている。
 尾鰭が大分縮み、代わりに両足が生えていく様子は、普通の獣化よりもカオス度が高い。顔面も突き出たクチバシが短くなっていき、額の方から鼻穴がやってくる。胸鰭がにわかに五本に分裂し始め、腕が生えるように伸びていく。背鰭の隆起が減退し、肌色に変化した背中に溶け込んでいく。縮んで来た尾鰭が生えた両足の辺りで勢いが止まると、桃のように二つに割れた。
「オォォゥ……」
 ビクビクと波間に横たわって体を痙攣させながら、イルカは青少年に変身した。
「(ハァハァ……なんてことだ。獣化が突然解けるなんて)」
 金髪青眼の青少年は腰を起こすとやや混乱気味だった。しかし、コノハ達は発音のスペルが速すぎてよく聞き取れなかった。
「な、何て言ったんや……外人やよね」
「間違いない。生粋の外人や!」
 コノハが隣にいるテンリに聞くと、テンリは強く肯定した。
 テンリは目をキラキラさせている。
「テ、テンリ……」
「か、カッコイイ……」
 確かに顔は英国の美少年の雰囲気を出している。しかし、コノハは全裸で勃起しているのがどうしても気になってしまう。男の子も変身してから戻ると大変だなと同情した。
「わたし、外人もイケる口なんよね」
「そ、そうなん」
 テンリが珍しく力説している。最近、恋人作っていないから飢えているのかもしれない。
「貴方、どこの子?」
 そんな女子二人のあたふた様子を全く気にせず、めえがマイペースに聞いた。
「(くそぉ! 恥ずかしいところを見られちゃったじゃないか)」
 彼は女の子達の前で射精してしまったことを恥じている。彼は理不尽に獣化が解けたことに納得がいかないものの、解けてしまったことには仕方が無いので、現実と向き合うことにした。
 彼は立ち上がると、その場にいたコノハ達に挨拶した。
「(やぁ、恥ずかしいところを見せてしまったね。すまない。獣化して泳いでいたんだけど、急にヒトに戻ってしまってね。見苦しいところを見せてしまった)」
「「////」」
 しかし、コノハ達はしゃがんでいたので、目の前には男の子のブツがある。コノハとテンリは慌てて立ち上がった。
 男の子はめえの方を向き、倒れているカリンをチラッと見て続けた。
「(あ、申し遅れたけど、僕はドルフィーって言う名前なんだ。よろしくね。奇遇だけど、君達も獣化できるみたいだね、驚いたよ)」
「ドル……フィー……?」
 めえは名前の部分だけ聞き取れ、問い返した。
「(そう、僕の名前はドルフィーさ)」
 めえはドルフィーが全裸であることを全く気にすることもなく、話を続ける。コノハはさすが器が大きいと思った。
「めえはめえって言うの! ドルフィーはめえの血縁者?」
「(Mee? 何だ、ヤギの鳴き声みたいだね、あっはは。君はこの近くに住んでいるのかい?)」
「日本人じゃないよね? どこの国?」
「(僕は今、姉さんと一緒に日本に来ているんだ。勝手に獣化するなって、怒られるんだけど、海を見るとついウズウズしちゃってね)」
「すごい! 外人にもめえと一緒の子っているんだね! 初めて知ったよ!」
「(そういえば、姉さんはどこに行ったんだろう。水着も海で脱げちゃったし。また怒られるなぁ)」
「あのぉ……めえ、お友達……なりたいなぁ……」
「(うん? 話が通じてないのかな。僕もまだ日本語はわかっていないんだ。ごめんね)」
 めえとドルフィーは、コノハ達からしてみれば、話をしているように見えたが、全く話が噛みあっていない。
「(おっと、お腹が空いたなぁ……それじゃあ、また会うことがあったら、バイバイ!)」
「え、あっ……お友達……ふにゅぅ……」
 ドルフィーはコノハ達にバイバイと行って海水浴場の方へ掛けて行った。全裸で大丈夫か?と問いたくなるが、元気よく掛けて行く彼にしてみれば大丈夫で問題無いのだろう。願わくば警察に捕まることはないように、と思う。
「えーん、振られちったぁ……」
 めえがグスグスと鼻をすする。
「めえ、すごい! 英語できるん?」
「知らんかったなぁ、めえがそんなグローバルだったなんて、で、あの子は何なの? どんな会話したん?」
「え? え?」
 コノハとテンリがめえを褒め称える。めえはそれに驚いていたが、何だか嬉しくなってきた。
「めえ、英語できないよー」
「でも、会話続いてたやん」
「名前、名前、メアドとか聞いた?」
 三人でドルフィーの話題について盛り上がる。しかし、その時、背後で奇妙な気配があった。
「ガルルル……」
 どうやらカリンも起きたようだ……と、コノハが振り返ると、どこか雰囲気が違う。カリンは二足立ちではなく、四足立ちをしていた。
「カリン?」
「ガルルル」
 もしかして、カリンが気絶している間に、ライガーの方が目を覚ましてしまったのだろうか?
 カリンの中のライガーは低い唸り声を発し、融合体の主を気絶させたドルフィーに敵意を抱いている。
「ちょ、ちょっと、カリン、しっかり。意識乗っ取られている場合やないって」
「ガルルルル……ガアアァァァー」
 カリンは女の子の欠片もない野生動物のような反応を示す。口を大きく開け、ヨダレがダラダラ零れ落ちる。
「あ、ちょっと!」
 テンリとめえがポカンとしているうちに、ライガー化したカリンは走り去ったドルフィーの方に向かって走り出した。
「ク、クルルルルルルゥ――――」
 事態を把握しためえが鳴く。しかし、ライガーは反応を示さずドルフィーの方へ向かっていく。
「き、聞こえてない……」
 めえの不思議な鳴き声も届いていない様子だった。
 これはピンチだ。裸のドルフィーがカリンに襲われる……
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